YubiKey 5 シリーズとは|フォームファクタと対応プロトコルの違い

YubiKey 5 シリーズは、Yubico(スウェーデン)が提供するセキュリティキーの主力ラインです。当社はYubiKeyを直接販売していませんが、機種選定の判断材料として、対応プロトコル・フォームファクタ・NFCやLightningの制約・派生シリーズとの関係を整理しました。

YubiKey 5 シリーズの対応プロトコル

  • FIDO2 / WebAuthn(Yubicoは「hardware bound passkey」と表記)
  • FIDO U2F
  • Yubico OTP
  • OATH-TOTP(時間ベース)/OATH-HOTP(イベントベース)
  • Smart card(PIV-compatible)
  • OpenPGP

FIDO2についてはCTAP1・CTAP2・CTAP2.1に対応しています。1本でこれだけのプロトコルをまかなえることがYubiKey 5シリーズの特徴です。当社取扱製品はFIDO2/WebAuthn・FIDO U2Fに特化しており、OTPやPIV、OpenPGPが必要な場合はYubiKey 5シリーズが選択肢になります。当社取扱6製品との対応プロトコル・接続方式・価格の比較はYubiKey と他社FIDO2セキュリティキーの違い|対応プロトコルと選定の観点をご覧ください。

フォームファクタ(6種類)の違い

名称接続
YubiKey NFC Form FactorUSB-A + NFC
YubiKey C NFC Form FactorUSB-C + NFC
YubiKey Nano Form FactorUSB-A(ナノ)
YubiKey 5C Form FactorUSB-C
YubiKey 5C Nano Form FactorUSB-C(ナノ)
YubiKey 5Ci Form FactorUSB-C + Apple Lightning

本体はガラス繊維強化プラスチック製で、IP68(防水・防塵)に対応し、耐圧性があります。電池不要・ネットワーク接続不要・可動部なしで、製造はスウェーデン、プログラミングは米国で行われています。

NFCで知っておくべきこと

NFC対応モデルはISO/IEC 14443-AおよびISO/IEC 14443-4に準拠しています。この規格に含まれないRFID実装には対応していません。

YubiKey 5 NFCはMIFARE Classic / MIFARE DESFireなどのRFIDタグをサポートしません(旧モデルのYubiKey NEOとの違いです)。社員証・入退館証との兼用を検討している場合は、MIFAREベースのカードシステムとは連携できない点に注意してください。

デスクトップNFCリーダーに置いたまま一定時間操作がないと、意図しないアクセスを防ぐために電源が落ちることがあります。再接続するには、一度リーダーから外して置き直してください。

5Ci(Lightning対応モデル)の制約

YubiKey 5CiはApple iOS周辺機器として認識されます。Yubico YubiKey iOS SDKを使うiOSアプリ、タッチ起動のOTPによる入力欄、WebAuthn準拠アプリケーション(iOS 13以降。Safariを含む)と連携します。

LightningとUSB-Cは「有効化するインターフェース」の設定を共有します。一方を有効化・無効化すると、もう一方にも同じ設定が適用されるため、両方の接続方式を使い分けたい場合はこの挙動を踏まえて運用してください。

派生シリーズとの関係

Yubico技術マニュアルには、YubiKey 5シリーズとは別に独立した章を持つ派生シリーズが6系統あります:YubiKey 5 FIPS Series、YubiKey 5 Enhanced PIN Series、YubiKey 5 CCN Series、YubiKey Bio Series、Security Key Series、YubiKey 5 CSPN Series。

FIPSシリーズ:当社はFIPS認定モデルを取り扱っていません。FIPSが調達要件になる場合は、YubiKey 5 FIPS Seriesが選択肢となります。このうちYubiKey 5C NFC FIPSは、FIPS 140-2検証済み(Overall Level 2、Physical Security Level 3)であることがYubico公式で確認できます。シリーズ内の他のモデルの認定水準は、販売元にご確認ください。

Security Keyシリーズ:YubiKey 5シリーズとは別系統として扱われています。対応プロトコルは確認できていないため、ここでは記載しません。

Bioシリーズ:FIDO EditionとMulti-protocol Editionの2系統が存在します。詳しくはYubiKey Bio シリーズとは|2つのエディションと指紋認証キーの選び方をご覧ください。

Entra IDで使う場合のAAGUID

YubiKey 5シリーズは、フォームファクタ(USB/NFC/Lightning)・プロファイル(コンシューマー向け/エンタープライズ向け)・ファームウェアの組み合わせによって、単一のシリーズだけで多数のAAGUIDに分かれます。Microsoft Entra IDの許可リストに登録する機種を選ぶ際は、実際に導入する組み合わせのAAGUIDを個別に確認する必要があります。全AAGUIDの一覧はFIDO2セキュリティキー AAGUID 一覧(当社取扱製品・YubiKey)をご覧ください。

購入について

当社はYubiKeyを直接販売していません。国内での正規購入は、Yubico Gold Partnerである株式会社ソフト技研(YubiOn)をご利用ください。型番選びやPIN設定など購入・設定に関する詳しいご案内は、同社のサイトをご確認ください。当社取扱製品にご関心をお持ちの場合はYubiKeyのご案内ページもあわせてご覧ください。

よくあるご質問

YubiKeyは1本で複数のIDシステムを兼用できますか?

FIDO2/WebAuthnに加えOTP・PIV・OpenPGPなど複数のプロトコルに対応しているため、用途に応じて1本で兼用できる場合があります。具体的な組み合わせは、利用するシステム側の対応状況とあわせてご確認ください。

YubiKey 5 NFCを社員証・入退館証と兼用できますか?

YubiKey 5 NFCはMIFARE Classic / MIFARE DESFireなどのRFIDタグに対応していないため、これらの規格を使う入退館システムとは兼用できません。ISO/IEC 14443-A・14443-4準拠のシステムであれば連携できる可能性があります。

パスキー(ディスカバラブルクレデンシャル)は何個まで保存できますか?

保存可能数はファームウェアのバージョンによって異なる可能性があり、当社では確認できていません。正確な数値はYubicoまたはソフト技研にお問い合わせください。

FIPS認定が必要な場合はどうすればよいですか?

当社はFIPS認定モデルを取り扱っていません。FIPSが調達要件になる場合は、YubiKey 5 FIPS Seriesが選択肢となります。このうちYubiKey 5C NFC FIPSは、FIPS 140-2検証済み(Overall Level 2、Physical Security Level 3)であることがYubico公式で確認できます。シリーズ内の他のモデルの認定水準は、販売元にご確認ください。購入はソフト技研にご相談ください。

価格はいくらですか?

当社はYubiKeyを直接販売していないため、価格は販売元にお問い合わせください。購入先はこちらでご案内しています。

出典

  • Yubico 公式製品ページ:https://www.yubico.com/product/yubikey-5-nfc/
  • Yubico 公式製品ページ(5C NFC):https://www.yubico.com/product/yubikey-5-series/yubikey-5c-nfc/
  • Yubico 技術マニュアル:https://docs.yubico.com/hardware/yubikey/yk-tech-manual/
  • Yubico 技術マニュアル(物理インターフェース):https://docs.yubico.com/hardware/yubikey/yk-tech-manual/yk5-phys-interfaces.html
  • Yubico Enterprise SDK ドキュメント(トランスポート概要):https://docs.yubico.com/yesdk/users-manual/yubikey-reference/transports/overview.html
  • Yubico 公式製品ページ(5C NFC FIPS):https://www.yubico.com/product/yubikey-5-fips-series/yubikey-5c-nfc-fips-140-2/